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ホーム  > 健康サポートコラム  > ヘリコバクターピロリの感染と慢性胃炎

ヘリコバクターピロリの感染と慢性胃炎

上腹部の痛み、腹部の不快感、食欲不振、腹部が張るような感じ(膨満感)などの症状で来院され、上部内視鏡検査で診断される慢性胃炎の原因は加齢による胃粘膜の変化が原因と考えられていました。最近の研究より慢性胃炎はヘリコバクターピロリ菌の長期間の感染により引き起こされるものが大部分を占めていることが判明してきました。

慢性胃炎は胃の表面の炎症が長期化して徐々に胃粘膜がやせていく状態です。この変化を放置してしまうと胃酸や粘液を分泌できない状態になり、もとの正常な状態に戻れなくなります。
この状態が萎縮性胃炎です。

慢性胃炎の症状は特徴的なものはなく、不定愁訴と呼ばれています。診断には内視鏡検査で胃表面の粘膜の変化を観察し、場合によっては胃粘膜の組織検査で診断します。萎縮性胃炎が広範囲に進行した状態では根本的な治療法はなく、出現した症状を緩和するために服薬治療を受けるようになり生活の質を低下させてしまうのです。
慢性胃炎の原因がヘリコバクターピロリの長期感染であることが判明し、そのほかに胃潰瘍・胃癌の原因であることも判明しています。ヘリコバクターピロリ菌による慢性胃炎をいち早く発見して除菌治療を受けることで胃粘膜の正常化され、胃癌の危険性も低下する報告が多数あります。

上腹部の不快な症状が出現したときには放置せず、内視鏡検査を受け、ヘリコバクターピロリの早期発見、治療を受けることが推奨されております。
除菌方法は現在抗生物質を含めた3種類の薬を1週間連続で服用する治療方法が勧められております。